なぜリップロールが効果的なのか?理由とコツをご紹介


「リップロールって何?」
「どんな効果があるの?」
「上手く出来ない時のコツは?」

ボイトレを調べると高確率で紹介されているリップロール。
何故各所でこんなにも紹介させるかというと、”効果テキ面”だからです!
効果が高い練習法だから、いろんなところで紹介されているのです。

そこでこの記事では、リップロールを初めて知った人でも、
確実に出来るようになる方法をご紹介します!

では、行ってみましょう!

そもそもリップロールとは?

リップロールとは、閉じた唇に息を当てる事で、
「ブルルルル・・・」と
唇を震わせながら行う発声トレーニング方法です。

リップロールは、自然な脱力発声の練習やミックスボイスの練習になる等、
多くのメリットがあるため、ボイトレ業界では
大変重宝されているトレーニングでもあります。

《リップロールのメリット》
1.適切な息の量で歌えるようになる ➪ 息の吐きすぎを解決!
2.横隔膜を鍛えられる ➪ 呼吸筋を活性化!
3.高い声(ミックスボイス)が出やすくなる ➪ 声帯を閉じる力の強化!
4.不調時の応急処置になる ➪ 即効性あり!

ボイトレを知らない人から見ると遊んでいるように見えるかもしれませんが、
実はこんなにたくさんのメリットがあります。

リップロールが出来ない場合は「楽な発声」ができていないからかも。
本記事で、リップロールをマスターし、自分の弱点を克服していきましょう!

リップロールを練習するメリット

1.適切な息の量で歌えるようになる

声が枯れたり、途中で苦しくなってしまうのは、大抵「息の吐き過ぎ」が原因です。

声は、吐く息が声帯にぶつかって振動させることで作られます。
その”ぶつかる息”をなるべく少なくしないと、
ダメージが大きくなり、長く歌うことは出来ません。

リップロールで震えている時の息の量は、正に歌う時に最適な息の量です。
多すぎても少なすぎてもうまく出ません。
息を適切に吐けないと、止まってしまいます。

また、唇の震えに”ムラ”があるのも、呼吸が一定に吐けていない証拠なので、
震え具合をできるだけ均等にすることもポイントです。

唇の震え具合を変えずに色々な音程に移行出来ると、
「一定の息で広い音域を発声出来る」ということになります。

特に通常の呼吸練習と違って、
「息が一定に吐けているかどうかを、目で見て確認出来る」
という点でも、非常に優れたトレーニング方法と言えるでしょう。

2.横隔膜(等の呼吸筋)を鍛えられる

現代人は、運動をする機会がとても少ないため、
ほとんどの人の呼吸筋の働きが鈍っています。

呼吸筋が鈍ると、歌に必要な息の圧力を生み出すことが出来ないために、
喉へのサポートが弱くなり、喉を過剰に頑張らせてしまいます。
その結果「喉が締まった発声」や、「裏返り」などの症状になります。

リップロールで唇が震えている時は、
喉のサポートをする為に充分な息の圧力が足りている状態です。
この時の息の吐き方(呼吸筋の使い方)を何度も練習することで、
自然と「楽な発声」が出来るようになります。

呼吸筋の中でも、特に「横隔膜」を自由に使えることが重要なのですが、
横隔膜は「ほとんど感知することの出来ない筋肉」なので、
腹筋や背筋をどのように動かすかが重要です。

リップロールの時の腹筋、背筋の運動を細かく観察し、
声を出す時に同じ運動が出来るようになるまで練習してみましょう。

3.高い声が出やすくなる

高い声が楽に出ない場合、声帯を閉じる力が弱い可能性が高いです。
声帯を閉じる力が充分でないと、肺から送られてきた息の圧力に声帯が負けてしまい、
それを補うために周りの”本来働くべきでない筋肉”が無意識的にサポートを始めます。

”本来働くべきでない筋肉”が働いてしまう状況こそが、
誰もが悩む「力み」の正体です。
力みは高音発声を阻害する最も大きな要因となります。

そこで、リップロールは閉じた口元が空気の受け止めをサポートしてくれるので、
”本来働くべきでない筋肉”がサポートせずに済みます。
これにより、声帯は”本来必要な筋肉”だけを使った正しい閉じ方をすることが出来ます。

練習を繰り返すことでリップロールをしていない時でも、
だんだん正しい閉じ方で発声出来る様になっていきます。

また、リップロールをしながら発声しているときは、自然に脱力出来ているため、
実際に地声から裏声にスムーズが繋げやすくなります。
この時の”繋がる感覚”を参考に歌ってみることで、
広い音域を歌える「ミックスボイス」の練習にもなります。

4.不調時の応急処置になる

寝起きや、風邪、飲酒などで調子が悪い時は、声帯の”合わせ”が良くない状況です。
でも二次会のカラオケやライブ出演等、歌わなければいけない状況は
誰にでも来る可能性があります。

そこで、トレーニングで何とか正常な状態に近づけるために
リップロールが一役買ってくれます。

上記いずれの症状の場合であっても、
原因は「呼吸筋が働いていない」か「声帯が充分に閉じていない」こと。
この両方に同時にアプローチ出来るトレーニングとしてリップロールは適任です♪

リップロールができない人のための上手くやるコツ

・ペロッと舐める

唇が乾燥していると、震えにくくなります。始める前に一度ペロっと舐めてみましょう。

・唇はそっと閉じる

唇を強く閉じすぎてしまうと、震えにくくなってしまうので、
”そっと合わせて、少しニコッと笑う”位にしましょう。
鏡で自分の口元を見て、上唇と下唇が合わさった線が横一線になっているのが理想的です。

・息の吸い方

息を吸う時は、口から”喉に冷たい息を当てる様に”吸いましょう。
これにより、喉が開き、脱力出来るため、リップロールがやりやすくなります。

・指で口角を上げる

唇をそっと閉じても難しい人は、どちらかの手の親指と人差し指で
唇よりも少しだけ広い間隔を作り、下の歯の高さに指を当て、
そのまま上唇の高さまで持ち上げてみましょう。

そのまま息を流してあげると、口周りを硬直させる余計な筋肉が発動せずに、
良いリラックス状態で出来ます。

・様々なバリエーションでやってみる

どんな声を出した時がやりやすいかは、個人差があり、やってみないとわかりません。
地声では出来なかったけど、裏声にした瞬間すぐ出来るという可能性もあります。

また、例えば上を向いてやる、下を向いてやる、首を引いてやってみるなど、
”体の形”を変えることで出来ることもあるので、様々なやり方で挑戦し、
「一瞬だけ」でも震える所、から探していきましょう。

・”一瞬だけ震わせる”を何度も繰り返す

一瞬だけでも震えるやり方を見つけたら、
その形で震わせる練習を繰り返し行ってみましょう。

震えている時点で体はリップロールのやり方の尻尾を掴んでいます。
あとは、沢山やって慣れさせるのみです。
数日で安定して出来るようになる保証はありませんが、根気強く向きあってあげましょう。

まとめ

発声練習はシンプルなものも多いですが、
習得するまでには毎日練習することが大きな鍵となってきます。

すぐに結果を求めずに”継続すること”に重点を置くことが出来れば
いつのまにか高音も楽に発声出来るようになります。
楽に発声出来る分、音程やリズムも安定してきますので、是非頑張って見てください!


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