換声点って何?発声が苦しくなる原因と克服方法

ボイトレをやり始めた人が高確率で出会うワード「換声点(かんせいてん)」

なんだか耳なじみがない言葉で分かりにくいですよね。
しかし、換声点について知ることは
「ミックスボイス」の習得に欠かせません。

そこで本記事では「換声点」という言葉を初めて聞いた人にもわかるように、
概要とトレーニング方法まで紹介していきます!
では、行ってみましょう!

 

「換声点」と「男女それぞれの範囲」

換声点とは、簡単に言うと「地声と裏声が切り替わる声域」のことです。
この声域は”楽に、安定して”発声するのがもっとも難しく、
多くの人がその克服に悩んでいます。

地声で行くと声が重くなりすぎて、裏返ったり、喉を締めたりしてしまうし、
裏声だと声が軽すぎて迫力がなくなってしまうからです。

そしてその克服の鍵となるのが、いわゆる「ミックスボイス」です。

換声点をミックスボイス(地声と裏声の丁度間の声)で出せるようになれば、
低音域から高音域までをまるで同じような声質で1本に繋がっているように
スムーズに歌えるようになります。

これが、「換声点が無くなった」状態です。

換声点の目安としては以下のあたりと言われています。
男性:B3~F4位
女性:G4~B4位

※「C4」が「鍵盤中央のド」です。

換声点を無くす「メリット」

喚声点を無くすとスタミナがつきます。

歌っていて多くの人が困るのは、
「サビで声が苦しくなってしまう」とか
「疲れて最後まで歌いきれない」という問題です。

この原因のほとんどが、「換声点」が存在しているからです!
換声点は「少し高いけど、裏声程は高くない」くらいの
微妙な高さの領域に存在しています。

そこを地声で持ち上げて歌ってしまうと、
喉への負担がかなり大きくなり、長く歌うことが出来なくなってしまいます。

喚声点を無くすことが出来れば喉の負担が減り、
最後まで疲れずに歌えるようになります。

換声点克服トレーニング

地声と裏声を高速で切り替える練習

ターザンの雄叫びをイメージしてみましょう。
「あーああーー!」ですね。

地声と裏後を高速にひっくり返す練習をすると、
切り替えている途中で「喚声点」を行き来するので、
喚声点の感覚をつかんで減らすのに最適です。

最初はゆっくり始めて、徐々にスピードを上げていくようにしましょう。

地声と裏声の音色がハッキリと分かれて聞こえるように、
丁寧にやっていきましょう。

地声と裏声をスムーズに切り替える練習
換声点(男性:B3~F4位、女性:G4~B4位)で
裏声〜地声を”同じ音で”スムーズに繋ぎます。

※途中で音が途切れたり、声が突然ひっくり返ったりしないように注意する。

まず、母音「う」がやりやすいので、
そこから他の母音にもチャレンジしてみましょう!

ちなみにこの練習は結構難しいです。
普通は一朝一夕で出来ません!

数ヶ月かけるつもりで地道に挑戦してみてください!
完璧に出来ないとしても、スムーズさが増すごとに声も楽に出るようになりますよ!

換声点で声が「ガラガラ」してしまう問題

歌っている時の、悩みとして多いのが「換声点で声がガラガラする」というもの。

これは、声帯がしっかり隙間なく閉じられていないため、
息が隙間からプツプツと漏れてしまう音が入っているからです。
なので、綺麗に声帯を閉じられる様に練習していく必要があります。

最後にそのトレーニング方法を紹介したいと思います!

声帯を綺麗に閉じる練習方法

1.口を「あ」の形に広げる

2.眉を上げて、前歯の手前の硬い部分(硬口蓋)〜のどちんこ(軟口蓋)にかけてが
ドーム状になるように開く(顔は真正面を向く感じになる)

3.硬口蓋(上の歯の裏辺り)に息を当てるように吐く
※手をグローブに見立てて顔の前に起き、
腹斜筋・骨盤底筋をしっかりを働かせて吐いた息がグローブに受け止めらるイメージ

4.その息に口を開いたまま「n」で声を出す(「千と千尋」のカエルの様な声になる)

5.「1」からの「ga(濁った”ガ”)」(「nga nga nga・・・」と繰り返す)

上記が出来たら以下の順番でステップアップしてください。

レベル1:「2」の「ga」の部分でロングトーン
レベル2:「3」の声で音程練習
レベル3:課題曲を「母音のみ」で歌う(「o→u→a→e→i」の順がオススメ)
※上手くできない場合は、顎をしゃくらせながらやってみる
レベル4:歌詞で歌う

まとめ

高い声に憧れる人は多いですが、
実は高音域よりも換声点付近の方が難しいです。

そして、「高い声が出ない」原因も、
喚声点を含めた中音域にある可能性が高いです。
換声点を克服していくことは、自由な発声を得るためにはマストです!

道のりは長いですが、もっと自由に歌えるようになりたいのであれば
しっかり練習してみてください!


関連記事


ランキング


カテゴリー